2017-2018年版ビギナーにおすすめのロードバイク:これから始める人のためのガイダンス&バイヤーズガイド

これからロードバイクを始めたいと思っている、いわゆる初心者におすすめのロードバイクとはなんでしょうか。右も左もわからないという方のための、ガイダンス&バイヤーズガイドです。注目モデル21台も紹介!

photo_スペシャライズド・ジャパン

かなり長い記事で恐縮ですが、目次を設け、要所要所で目次に戻れるようにリンクを貼ってあるので、ご活用ください。

■ロードバイクとは何か

いちおうロードバイクとはどういう乗り物なのか、おさらいしておきたいと思います。

街中の走行と実用に特化したのが「シティサイクル」。オフロードを走ることに特化したのが「MTB(マウンテンバイク)」、オンロードを快走することを基本に使いやすさを加味したの「クロスバイク」——など、いろいろなジャンルの自転車がありますが、文字通りオンロードを走ることに特化したのが「ロードバイク」です。

photo_トレック・ジャパン

タイヤの外径は「700C」と呼ばれるもので、タイヤの太さは23mm〜28mmくらいと、シティサイクルと比べるととても細いもの。車体の重量は6kg〜10kg程度で、これも15kg〜20kg程度はあるシティサイクルと比べると、とても軽量です。

そして「ドロップハンドル」も大きな特徴。スピードを出すために前傾姿勢を取りやすく、かつ、ハンドルの上部や下部などいろいろなところを握ることができ、多様な乗車姿勢に対応できます。

得意分野は、オンロードでのスポーツ走行や長距離走行。シティサイクルならとても遠く感じる20km〜30kmという距離も、ロードバイクなら「お散歩」の範囲内。上り坂も、車体の軽さを活かしてラクに走ることができます。

一方、ロードバイクが苦手としている分野が「実用」です。ロードバイクで通勤・通学したり、ふだんの足にロードバイクを使うことが不可能だとは言いませんが、明らかに「向いていない」と言えるでしょう。ただ、一昔前と比べれば、ロードバイクも多様な使い方を受け入れるような作りになっています。そのへんの細かいことは、後ほど。

↑このページの目次に戻る

■ビギナーのためのロードバイクに求められるもの

Googleの検索キーワードなどを観察すると「ロードバイク 入門機」「ロードバイク 初心者 おすすめ」などと検索されているようですが「初めてのロードバイク」に求められるものはなんでしょうか。

いちばん大切なことは、ロードバイクライフを安心して始めることができ、そして乗り手といっしょに成長することができるかどうか——です。

はじめてロードバイクを購入するにあたり、周りに乗っている人がいたり、メディアで情報に触れたりする中で、誰もがなんとなく「ロードバイクでやりたいこと」は思い描いているかと思います。しかし基本的には未知の世界であり、やりたいことがばっちり明確にあって、かつ、ロードバイクに乗り始めてからも、すべてが思い描いた通りにものごとが進む——などということは、まずありません。

初めてであり、わからないことがあるからこそ、ロードバイクといえども懐の深さがあるというか、いろいろな使い方を受け入れてくれるものが良いでしょう。

もしくは「格好に一目惚れした」ものですね(笑) いや、冗談ではなく、スタイルは大事なので。

↑このページの目次に戻る

■最初の1台を通販で買ってはいけない

初めてロードバイクを買う人は、通信販売を利用しないでください。実店舗で、ショップスタッフに相談した上で、ロードバイクを購入してください。

なぜなら、始める前はわからないことだらけだからです。そして、そこをコンサルするのがショップスタッフの仕事です。あなたにどんなロードバイクがマッチするのか、要望やなんとなく抱いているイメージや予算などをヒアリングして、最適な1台を見繕ってくれるのがショップです。

また、ロードバイクには「フレームサイズ」というものがあります。体格に合わせて、フレームの設計が変えてあるのです。服のサイズと同じようなものです。自分の体格にどのサイズの自転車が合うのかを、これからロードバイクを始める素人が的確に判断することは不可能です。身長だけでなく、股下や腕の長さ、柔軟性などを考慮し、さらには自転車を組み立てるときに、ハンドルの高さ、サドルの高さや前後位置などをユーザーに合わせてセッティングしてくれます。

通信販売では、国内外の事業者を問わず、そういったことが今のところ期待できません。将来的にコンサルからセッティングまでしっかりやってくれる通信販売事業者が出てくればありがたいとは筆者も思いますが、現状、ほぼ無いのです。

↑このページの目次に戻る

■フレーム素材と乗り味の関係

自転車のフレームに用いられる素材として、主にスチール、アルミ、カーボンが挙げられます。素材によって、どんな違いがあるのでしょうか。

※一般論であり、下記の内容に当てはまらないロードバイクも当然ながらあります。

●スチールフレーム

自転車のフレーム素材としてもっともベーシックなのが、鉄(スチール)。スチールの中でもクロムモリブデン鋼というものを使っているものを「クロモリ」と呼びます。

スチールは素材自体がしなるので、乗り心地が良く身体への負担が少ないのが特徴です。その乗り味には一定の人気があります。

ただし乗った瞬間から「あ〜乗り心地がイイ!」というものでもありませんし、安価なモデルはフレームのパイプの肉厚があるので、しなりを感じにくくなってしまいます。また、スチールフレームは他の素材に比べて重くなるという弱点もあります。

●アルミフレーム

入門〜中級グレードのロードバイクでよく使われている、アルミ。アルミフレームは「硬い」と言われます。

アルミ自体は柔らかい金属です。柔らかいと同時に、変形し続けると壊れてしまう金属でもあります。しかし鉄よりはるかに軽いものです。フレームとしての剛性を持たせ、なおかつ壊れないように強度も持たせるために、パイプの形状やフレームの作り方をいろいろ工夫した結果「硬く」なりました。一方で、剛性を高めた結果としてパワーロスが少ないというメリットがあります。

また、ビギナー向けのロードバイクとして考えると、まず重量が軽く、そしてカーボンフレームに比べれば扱いやすいのがメリットでしょう。乗り心地は、タイヤやホイールの種類などで後からある程度は改善できますし、アルミフレームでも設計の妙で乗り心地の良さを出しているものもあります。

●カーボンフレーム

現代のロードバイクで主流となっているのが、フレーム素材にカーボンを使った物です。カーボンと言っても炭素繊維だけを使っているわけではなくて、繊維を固めるための樹脂を含んでいます。

軽くて振動吸収性に優れているのが、カーボンフレームの特徴です。技術さえあれば多様な形状や設計にすることができるので、エアロ性能を考えたタイムトライアル用や、選手の大パワーを受け止めるバリバリのレース用フレーム、そしてロングライドに適した乗り心地重視のフレームまで、さまざまなロードバイクにカーボンが使われています。

「カーボンだから乗り心地が良い」とか「カーボンだから剛性が高い」といったようなことは、一概には言えません。本当にいろいろなものがあるのです。それでも、軽さと振動吸収性の高さは多くのカーボンフレームに共通していると言えるでしょう。

一方、高級なカーボンフレームはとくに、取り扱いに注意が必要です。ちょっと倒しただけで壊れることもあります。

↑このページの目次に戻る

■メインコンポーネントについて知ろう

自転車の変速機やブレーキなどを総称して「コンポーネント」と呼びます。

日本のシマノに代表される自転車パーツメーカーは、いくつかのグレードに分けてコンポーネントを提供しています。安価なグレードのコンポーネントと、高価なグレードのコンポーネントとでは、どんな違いがあるでしょうか。

●変速段数の違い

安価なグレードは変速段数が少なく、高価になるに従って変速段数が多くなります。変速段数がたくさんあると「速い」というわけではありませんが、ギアの選択肢が多いということは、細かい調整ができ、それだけスムーズな走行が可能になるということです。

●操作感の違い

簡単に言えば、安価なグレードは少々操作が重く、高価なグレードになるにしたがって軽くてスムーズになります。

●ブレーキの違い

一般的に、高価なグレードほどブレーキがよく効きます。ただ効くだけでなく、コントロールしやすいのもポイント。

●シマノ製コンポーネントのグレード

シマノのロードバイク用コンポーネントとして、主に下記のグレードが挙げられます。リアの変速段数とともに列挙します。下に行くに従って上級グレードとなります。

・クラリス(リア8速)
・ソラ(リア9速)
・ティアグラ(リア10速)
・105(リア11速)
・アルテグラ(リア11速)
・アルテグラDi2(リア11速、電動)
・デュラエース(リア11速)
・デュラエースDi2(リア11速、電動)

↑このページの目次に戻る



■タイプ別に考える、これが初心者におすすめの「ロードバイク入門機」だ

●多様な使い方を受け入れるのはロングライド向けのエントリー〜ミドルグレード

ロードバイクに対するイメージは抱きつつも、どんなところに魅力を感じ、ハマッていくことになるのかまだわからない「ビギナー」「初心者」という段階では、ロングライドに対応するロードバイクがおすすめと言えます。

どれくらいの距離からロングライドかは人によって、そして経験によって異なりますが、ビギナーが1日80〜100kmのサイクリングにチャレンジするときに、疲れにくいように設計されたバイクが良いでしょう。そういったバイクは、楽しみ方が定まっていない人にとって使いやすいものだからです。

また、いまどきのロードバイクはオールランドの性格で、あるていど多様な使い方を許容するものも増えています。そういう意味では、良い時代です。

安価なものから20万円クラスまで、いくつか紹介しましょう。

・GIANT CONTEND 2

上体が起きてリラックスした乗車姿勢を取ることができ、快適性と加速性能を両立させたオールラウンドなエントリーグレードのアルミロードバイク。補助ブレーキレバーが装備されているので、スポーツ自転車がはじめてのビギナーでも安心。

フレーム素材:アルミ
メインコンポーネント:シマノ・クラリス(リア8速)
価格:80,000円(税別)

関連記事: GIANT2018年モデル:ロードバイク入門にぴったりなオールラウンダー「CONTEND」シリーズ – CyclingEX

メーカーリンク: Giant Bicycle


・TREK DOMANE AL3

ロングライド向けのDOMANE(ドマーネ)シリーズ上位モデルの設計を踏襲、手頃な価格のアルミフレームで予算に限りがあるビギナーでも買いやすいモデル。

フレーム素材:アルミ
メインコンポーネント:シマノ・ソラ(リア9速)
価格:98,000円(税別)

関連記事: TREK 2018年モデル:エンデュランスジオメトリー採用のエントリーモデル「Domane AL」 – CyclingEX

メーカーリンク: Trek Bikes – The world’s best bikes and cycling gear | Trek Bikes (JP)


・BRIDGESTONE ANCHOR RL3

ブリヂストンサイクルのスポーツ車ブランド「ANCHOR(アンカー)」のロングライド向けエントリーモデル。最新のシミュレーション技術を用いて設計した「RL6」を設計を受け継ぎ、素材や加工を変更してリーズナブルにしています。

フレーム素材:アルミ
メインコンポーネント:シマノ・ソラ(リア9速)
価格:108,000円(税別)

関連記事: BRIDGESTONE ANCHOR 2018年モデル:RL6のコンセプトと設計を受け継いだ「RL3」シリーズ – CyclingEX

メーカーリンク: ブリヂストンのスポーツバイク アンカー|anchor


・TREK Émonda SL 5

カーボンフレームを採用したロードバイクとしてはエントリーグレードに位置するモデルで、軽さを追求した上位モデルの性能を受け継ぎ、かつ手頃な価格を実現しています。実はとくに「ロングライド向け」というわけではないのですが、万能なオールラウンダーです。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・105(リア11速)
価格:213,000円(税別)

関連記事: TREK 2018年モデル:500シリーズOCLVカーボン採用のÉmonda SL & Domane SL – CyclingEX

メーカーリンク: Trek Bikes – The world’s best bikes and cycling gear | Trek Bikes (JP)


↑このページの目次に戻る

●速い人に付いていきたいなら、初めからスポーツ性能が高いものを

周りにロードバイクを楽しんでいる人がすでにいて、サイクリングに誘われているとか、一度クロスバイクで行ってみたけどちょっとしんどかった——というような方も、最近は多いようです。また、まったくのビギナーであっても「安いものは欲しくない」と考える方も少なくないでしょう。

そういった場合は、初めからある程度グレードの高いものを頑張って購入しましょう。やはり、極端な性格ではない、いろいろな使い方を受け入れるものが良いでしょう。

・PINARELLO RAZHA

イタリアの人気ブランド「ピナレロ」が、上位モデルの性能を受け継ぎつつ、カーボン素材のグレードをお求めやすいものとしたエントリーグレードです。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・105
価格:243,000円

関連記事: PINARELLO 2018年モデル:日本専用カラーもあるエントリー・カーボンモデル「RAZHA」と、RAZHA Kあらため「ANGLIRU」 – CyclingEX

メーカーリンク: PINARELLO JAPAN


・RIDLEY FENIX C

長距離のスポーツ走行やレース向けに開発された上位モデル「FENIX SL」と同一の形状で、カーボン素材のグレードなどを変えてお求めやすくしたモデル。写真で見ただけではわからない美しいペイントも魅力。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・105
価格:260,000円(税別)

関連記事: RIDLEY 2018年モデル:上位モデルFENIX SLと同一形状の完成車「FENIX C」 – CyclingEX

メーカーリンク: RIDLEY / ジェイピースポーツグループ / リドレー 日本オフィシャルサイト


・SPECIALIZED TARMAC MEN ELITE

スペシャライズドのターマックというモデルは、バリバリのレースバイクなのですが、数世代前のフレームに「ちょうどいい」パーツを組み合わせ、万能なロードバイクに仕立てたのがこちら。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ
価格:280,800円(税

メーカーリンク: Specialized Bicycle Components | Specialized


・FELT VR5

上体が起きてリラックスしたポジションながら、乗り心地がよくキレもあるカーボンフレームでスポーツライドを楽しむことができます。ディスクブレーキ搭載です。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・105
価格:298,000円(税別)

メーカーリンク: Felt Bicycles 日本語公式サイト | フェルト ロードバイク,クロスバイク


・TREK Émonda SL 7

軽さと走りの良さを追求したエモンダSLシリーズに、シマノの電動コンポーネント「アルテグラDi2」を搭載しています。組み合わされるカーボン製のホイールは軽量で、回転性能にも優れています。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラDi2
価格:482,000円(税別)

関連記事: TREK 2018年モデル:500シリーズOCLVカーボン採用のÉmonda SL & Domane SL – CyclingEX

メーカーリンク: Trek Bikes – The world’s best bikes and cycling gear | Trek Bikes (JP)


・CANNONDALE SYNAPSE CARBON DISC ULTEGRA

長距離でも疲れ知らずで走っていられるようなバイクを目指して開発されており、走りの良さはもちろん極上の乗り心地が特徴です。ディスクブレーキを搭載しています。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ
価格:340,000円(税別)

関連記事: Cannondale 2018年モデル:SAVEマイクロサスペンションがさらに進化したエンデュランスロード「SYNAPSE」 – CyclingEX

メーカーリンク: Cannondale Bicycles


↑このページの目次に戻る

●サイクルロードレースに出てみたい場合は「ロードレーサー」と呼べるものを

かつてロードバイクは「ロードレーサー」と呼ばれていました。競技のための自転車だったからです。アマチュアが参加できるサイクルロードレースは、日本各地で開催されていています。そういったレースに参加したいという目的が明確な方は、はじめからレース向きのロードバイクを買うのがいちばんです。一般的には、ロングライド向きのものよりも前傾が強い姿勢で乗るようにできています。

日本のレースではディスクブレーキの使用が認められないものがほとんどなので(やがて変わっていくとは思いますが)、ここではディスクブレーキモデルは紹介していません。

・SPECIALIZED ALLEZ DSW SL SPRINT COMP

上の方で紹介しているのとおなじ「ALLEZ」を名乗りますが、こちらはバリバリのレースモデル。エアロデザインがかっこいいです。価格設定も魅力的。

フレーム素材:アルミ
メインコンポーネント:シマノ・105
価格:178,200円(税

関連記事: SPECIALIZED 2018年モデル:エアロデザインのアルミレーサー「ALLEZ SPRINT DSW SL COMP」 – CyclingEX

メーカーリンク: Specialized Bicycle Components | Specialized


・GIANT TCR SLR 1

軽量で剛性が高く、日本のアマチュアレースにチャレンジするのにぴったりな構成のロードレーサーです。

フレーム素材:アルミ
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ
価格:225,000円(税別)

関連記事: GIANTが「TCR ADVANCED PRO TEAM」と「TCR SLR」の2018年モデルを先行発表 – CyclingEX

メーカーリンク: Giant Bicycle


・BRIDGESTONE ANCHOR RS8 EQUIPE

日本メーカー、ブリヂストンサイクルのレーシングモデル。最上位モデル「RS9」と同様に、最新シミュレーション技術を用いてよく進むカーボンフレームを開発しました。RLシリーズよりも前傾が強い乗車姿勢となります。カラーオーダーやパーツサイズの選択が可能です。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・105
価格:255,000円(税別)

関連記事: BRIDGESTONE ANCHOR 2018年モデル:推進力最大化解析技術「PROFORMAT」で生まれ変わった「RS8」と「RL8」 – CyclingEX

メーカーリンク: ブリヂストンのスポーツバイク アンカー|anchor


・SPECIALIZED TARMAC MEN EXPERT

スペシャライズドが誇る最新のカーボンフレームを採用したレースモデル。どんなシチュエーションでもよく進み、遅くてもバイクのせいにできません。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ
価格:432,000円(税

関連記事: SPECIALIZED 2018年モデル:Rider-First Engineered テクノロジーを突き詰めた新型「Tarmac」 – CyclingEX

メーカーリンク: Specialized Bicycle Components | Specialized


↑このページの目次に戻る

●旅の相棒として考えるなら「グラベルロード」や「オールロード」と呼ばれるものも選択肢

「グラベルロード」や「オールロード」、さらには「アドベンチャーロード」などいろいろな呼び名があるのですが、ロードバイクの設計をベースにしつつ、フラットなオフロードなら難なく走ることができるタイプの自転車もあります。タイヤは少し太めです。ドロップハンドルの自転車で長い距離を旅し、知らない土地を走ってみたいと思うなら、ここに挙げるような自転車も選択肢に入るでしょう。

・CANNONDALE SYNAPSE SE

上のほうでSYNAPSEのカーボンモデルを紹介していますが、こちらはアルミフレームで同様の性能を狙ったもの。タイヤを太めとしていて、フラットなオフロードなら走れてしまいます。渋いカラーリングもすてき。ディスクブレーキ搭載。

フレーム素材:アルミ
メインコンポーネント:シマノ・105
価格:170,000円(税別)

関連記事: Cannondale 2018年モデル:写真で見るSYNAPSE DISC 105 SE – CyclingEX

メーカーリンク: Cannondale Bicycles


・JAMIS RENEGADE EXPAT

長い距離を旅するために開発されたバイクで、丈夫で乗り心地の良いスチールフレームを採用。タイヤも太めなので、サイクリング中にオフロードが出現しても大丈夫。ディスクブレーキ搭載。

フレーム素材:スチール
メインコンポーネント:シマノ・ティアグラ
価格:145,000円(税別)

関連記事: JAMIS 2018年モデル:アドベンチャーロード「RENEGADE」のスチールフレームモデル「EXPAT」と「EXPLOIT」 – CyclingEX

メーカーリンク: Jamis Bicycles – ジェイミスジャパン – Mountain Bikes, Road Bikes, Street Bikes


・GIANT ANYROAD ADVANCED 1

「誰でも。どんな道でも。」をコンセプトとする新時代のスポーツサイクル。ドロップハンドルが初めての人でもスッとなじめるフレーム設計で、補助ブレーキレバーも装備。自転車散歩からロングツーリングまで幅広くこなします。ディスクブレーキ搭載。

フレーム素材:カーボン
メインコンポーネント:シマノ・105
価格:245,000円(税別)

関連記事: GIANT 2018年モデル:Advanced Gradeに生まれ変わったカーボンフレームの「ANYROAD ADVANCED 1」 – CyclingEX

メーカーリンク: Giant Bicycle


↑このページの目次に戻る

●細身のスタイルに惚れたなら!?スチールフレームのロードバイク

10年くらい前でしょうか、「細チャリ」とい言葉が流行りました。つまりはフレーム素材がクロモリと呼ばれるようなスチールで、そういったものはフレームのチューブが細くてスラリとしているので「細チャリ」というわけですね。

今でも、スチールフレームのロードバイクが醸し出す雰囲気や独特の乗り味は、多くの人を惹きつけています。

・MIYATA ITAL SPORTS

ホリゾンタル(フレームの上辺が地面と平行)デザインでクラシカルな佇まいが魅力的。この価格帯のスチールフレームとしては十分軽量です。

フレーム素材:スチール
メインコンポーネント:シマノ・ティアグラ
価格:128,000円(税別)

※こちらは2017年モデルです

関連記事: ティアグラ完成車にスペックアップしたクロモリロード「MIYATA ITAL SPORT」2017年モデル – CyclingEX

メーカーリンク: ミヤタサイクル


・FUJI BALLAD Ω

ストリートで映えるデザインに、扱いやすいパーツを組み合わせた街乗り志向のロードバイク。タイヤが少し太めなので、日常的な使用にもマッチします。

フレーム素材:スチール
メインコンポーネント:シマノ・ソラ
価格:108,000円〜115,000円(税別)

関連記事: FUJI 2018年モデル:クロモリロード「BALLAD Ω」に限定のクローム仕様が登場 – CyclingEX

メーカーリンク: ロードバイク、マウンテンバイク(MTB)、FUJI track(フジトラック)/ピストバイク|FUJI BIKE [フジ自転車],株式会社アキボウ


↑このページの目次に戻る

■用品の充実度がロードバイクライフ全体の充実度を左右する

ロードバイクを楽しむためには、ロードバイク本体だけではなく、さまざまな用品が必要です。

例えば、ヘルメットやアイウェア、そしてグローブ。

また、普段着でも乗ることができないわけではないですが、ランニングなどと同じで、それ専用に作られたウェアを着るのがいちばん快適です。

ペダルサイクリングシューズも必要です。ロードバイクはビンディング式のペダルとシューズ(スキーのバインディングを想像してください)を使う人がたいへん多く、好みのペダルが選べるように、ロードバイク本体はペダルが付属していないことが多いのです。

photo_ライトウェイプロダクツジャパン

自宅でタイヤに空気を入れるためにはフロアポンプが必要ですし、自宅でメンテナンスをするための工具類、出先でトラブルに対処するための携帯工具なども必要です。

そうやっていろいろ考えると、結構な出費になるのも事実。まったく初めての場合、ロードバイク本体に加えて8〜10万円程度の予算はみておいたほうがよいでしょう。

用品については、改めて紹介したいと思います。

↑このページの目次に戻る

pick_001




ロードバイクインプレッション(2018) あなたにベストな一台がみつかる! (エイムック BiCYCLE CLUB別冊)

pick_002

■おわりに:ロードバイクは買った後が大事だという話

ロードバイクにとっての遊びのフィールドは、ずばり「公道」です。公道は公共の道路であり、公共の中を通っているものです。他の道路利用者や、通過する、もしくは目的とする土地との調和なくして、ロードバイクという遊びは成立しません。これは、公共の場をフィールドとするすべての遊びに共通することです。

そして、ロードバイクは「一歩間違うと人が死ぬ」ということも、忘れてはなりません。わずかなミスや慢心をきっかけとして、簡単にケガをしたり、命を落としたりといったことにつながってしまいます。

したがって、安全で楽しいロードバイクを送るためには、ルールとマナー、そして振る舞い、それらをベースとして全部ひっくるめていえば「流儀」が必要です。

それはサイクリングイベントでも同様で、競技の場では競技のルールを理解しているのは当然のことであるのに加えて、いわゆる紳士協定のようなものがあるのと同じように、趣味の者が集まる場では、交通ルールや公共の場でのマナー、そして流儀を理解していることが求められます。

これを書いている本人にそんな流儀があるのかどうかというと、自分自身でも甚だ疑問ではありますが、それでもそういったことを心の片隅には常に置いておくようにしているつもりです。

ロードバイクやサイクリングが趣味や余暇を楽しむ手段として認知され、多くの人に楽しまれるようになった一方で、流儀は失われています。教えてくれる人がいないからです。ショップのサイクリングイベントや、専門ガイドによるレクチャー付きのサイクリングは、サイクリングについて、楽しみながら学ぶことができる絶好の場です。そういったものに参加することも、ぜひ念頭においてください。

そして多くのショップでは、購入したユーザーを対象にしたライドイベントを開催していますので、「リアル店舗」で購入すればそういった場に参加しやすくなるというメリットも、あるのです。

↑このページの目次に戻る


というわけで、たいへん長くなりましたが、何かの参考になれば幸いです。

ぜひショップに足を運んですてきなロードバイクと出会い、充実したロードバイクライフの第一歩を踏み出していただければと思います。

関連記事: 最初の1台にぴったりな15万〜20万円クラスのロードバイク[2018年版] – CyclingEX

関連記事: 2018年版!コミコミ15万円で始めるロードバイクライフ – CyclingEX

[最終更新:2018年1月16日]

(Gen SUGAI)