• 投稿者:
  • 投稿の最終変更日:2019年5月6日
  • 投稿カテゴリー:コラム
  • Reading time:2 mins read

先日、東京都心部で自転車の通行環境に関する取材を受ける機会がありました。実際に道路を自転車で通行するシーンを撮影する必要があったのですが、自宅から都心部まで自転車で行くのも面倒(距離ではなく通行環境的な意味で)。

じゃぁどうするか……輪行しようかなとも思っていたのですが、前の晩になって「港区自転車シェアリング」の存在を思い出しました。待ち合わせが虎ノ門だったので、もしかしたら近くに貸出ポートがあるのではないか、と。

Webサイトで調べると、まさに虎ノ門駅の近くにポートがあったので、さっそくWebで登録をしました。

minatoku

リンク: 東京・港区自転車シェアリング(レンタサイクル)

NTTドコモが自治体と組んで展開している自転車シェアリングのひとつで、FeliCa(交通系ICカード等)を会員証として利用できることが特徴となっています。

私もSuicaを登録しようかと思ったのですが、説明を読むと、ICカードで決済ができるわけではなく、ICカードがなくてもスマートフォンからWebサイトにアクセスして「パスコード」を受け取ることで都度利用できるとのことなので、ICカードの登録はしませんでした。支払いは、クレジットカードのみです。

スマートフォンで港区自転車シェアリングのWebサイトにアクセス&ログインすると、駐輪場(貸出ポート)の一覧と、在庫している台数が確認できます。ここから「予約」も可能ですが、30分以内に利用開始する必要があります。いちおう、電車の中で予約しておきました。

IMG_8164

貸出ポートに着きました。ここで予約したナンバーの自転車を探します。

IMG_8166

自転車は電動アシストです。利用開始前にいったん電源を入れて、バッテリーの残量を確認したほうが良いでしょう。もしあまりにバッテリーが減っているようなら、Webでいったんキャンセルをして、その場で別の自転車を予約手続きしましょう。

IMG_8165

ポートには貸出用の機械がなくて、自転車側に機器が搭載されているのがポイント。予約したとき登録メールアドレスに送られてきたパスコードを入力すると、ロックが解除されて利用スタート。ICカードを会員証として登録しておけば、タッチで利用できます。

あとは、自転車で走り出すだけ!

途中で駐輪したいときは、サークル錠でロック。ふたたび移動するときに、もういちどパスコードを入力すればロック解除となります。

返すときは、ポートのラックに自転車を入れてサークル錠でロックし、パネルのEnterキーを押すだけです。どのポートでも返却できますが、ポートではない場所では返却処理ができないようになっています。

都度利用の「1回会員」は、30分100円(税別)で利用可能。私は1時間50分借りたので、税別400円、税込432円でした。

この港区自転車シェアリング、貸出の手続きに慣れれば便利に使えると思います。ポートの設置箇所に偏りが感じられるので、もうちょっと増えてくれたらとは感じました。

もうひとつ、使用されている自転車について。

IMG_8167

ブリヂストンサイクルの電動アシスト自転車「ビッケ ツー e」をベースに、専用端末が搭載されています。少し前後に長い小径車です。大柄な筆者には小さいのですが「誰でも使うことができる」ことを考えれば、小径車であることは納得がいきます。港区は坂が多いですから、電動アシスト自転車であるという点も理解できます。

しかし、この車種選定はミスマッチではないでしょうか。ベースとなっている「ビッケ ツー e」は、幼児二人乗り対応フレームです。前後にも長い。つまり、丈夫だし安定感もまずまずです。しかし、その引き換えにかなり重たい自転車になっているのも事実。ベース車の重量が30.2kgもあります。

さすがに30kgもあると、平地ではアシスト力を借りて、やっとふつうに走ることができるという感じがします。もちろん、はじめの一漕ぎは軽いですし、坂になってもある程度淡々と行けるというのは、電動アシスト自転車ならではのメリットなのですが。

ビッケ ツー eが悪い自転車だというわけではありません。むしろ、幼児二人同乗可能なフレームの自転車として、現実的なスペックだと思います。総重量が重たくて、乗り手が非力でも走るわけですから。

とはいえ自転車シェアリングとして使い、体格の小さい人でも乗ることができるということなら、「アシスタユニ 20インチ」(旧「アシスタコンパクト」)のほうが、8kgほど軽くて用途に向いていると思うのですが、電動ビッケでなくてはならないよっぽどの理由があるのでしょうか……?

(Gen SUGAI)