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  • 投稿の最終変更日:2014年3月17日
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東京都の舛添要一知事は、産経新聞「iza!」に寄稿し、都の政策として自転車の活用を推進する考えであることを明らかにしました。

舛添知事は、2020年東京オリンピックを成功に導くためには「インフラの整備、防災・治安対策などが不可欠である」とし、次のように書いています。

問題は、鉄道、車、バス、地下鉄、モノレール、飛行機などが有機的に連関されていないことである。パーク&ライドなども検討されてよいし、これ以上のモータリゼーションが東京で必要なのか、よく考えてみるべきである。おそらくは、方向を逆転し、都心に不要不急の車をできるだけ入れないことが、これからの政策であるべきだと考えている。

引用元: 【寄稿】舛添新都知事、交通体系見直しへ自転車の活用を!:イザ!.

そして、自転車の活用と通行環境の整備について次のように触れています。

そのような観点から、自転車の活用を推進するために、様々な手を打ちたいと思っている。東京は、他の先進国の大都市に比べて、自転車専用レーンの整備が遅れている。スウェーデンのストックホルムは、私の好きな都会の一つであるが、歩道、自転車道、自動車道と、しっかりと分けられており、それぞれが交通ルールに則って、整然と通行している。日本のように、自転車が逆走したり、信号を無視したりすることはない。東京でも、少しずつ自転車レーンが開設されつつあるが、幅も狭いし、距離的にも短い。是非とも、2020年までにはストックホルム並にしたいと思っている。

引用元: 【寄稿】舛添新都知事、交通体系見直しへ自転車の活用を!:イザ!.

すでに動き始めており、新年度予算案に調査費が計上されています。

東京都の舛添要一知事は18日、都心の自転車レーン整備を加速させる方針を示した。2020年東京五輪で選手や観客の移動手段としても活用する考えで、新年度予算案に新たに調査費など2千万円を計上した。

引用元: 都内に自転車レーン、計120キロ整備へ 舛添知事方針:朝日新聞デジタル.

舛添要一元厚生労働相は14日午後の東京都庁での記者会見で2020年の東京五輪に向けて空気を一段ときれいにするには自転車が有用との考えを示した。

引用元: 舛添氏、自転車レーン拡大に意欲 環境・防災に有用 :日本経済新聞.

これらの報道を受け「あさひ」の株価がちょいと戻す……なんて現象もありました。

東京都の舛添要一知事が、都内の道路における自転車レーンの整備方針を示したと報じられたことで、自転車需要が拡大するとの思惑が買いに結びついた。

引用元: あさひが急伸、都内の自転車レーン拡大報道に反応(サーチナ) – ニュース・コラム – Yahoo!ファイナンス.

さて、各報道や舛添知事の寄稿の中では「自転車専用レーン」「自転車レーン」という単語が出てきますが、国土交通省が発表した「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」では、自転車の通行環境整備形態について下記3パターンを記しています。

自動車の速度が高い道路(A)では、自転車と自動車を構造的に分離するものとする。また、速度が低く自動車交通量が少ない道路(C)では、自転車と自動車は混在通行とするものとする。その中間にあたる交通状況の道路(B)では、自転車と自動車を視覚的に分離するものとする。

Aは自転車道であり、Cは、東京都で言えば自転車ナビラインを示します。間のBは、自転車専用通行帯です。

「速度」の目安については、

自動車の速度が速い=時速50km以上
自動車の速度が遅い=時速40km以下
自動車交通量が少ない=4,000台/日以下

という目安が示されています。

このように道路の通行ボリューム等に応じて3パターン想定している点は、私は評価してよいと思っていますし、東京都についても、まずはこのガイドラインにのっとって、自転車通行環境の整備を進めていただき、そして運用結果を踏まえて改善できるところは改善していただきたい……というふうに考えています。

参考リンク:「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」を少しずつ読む(3)自転車道?自転車レーン?それとも…… | CyclingEX.

例えば、過去に紹介した初台の「都道431号線」や町田市の「けやき通り」のような道路であれば、自転車専用通行帯の整備が現実的でしょう。一方で、第一京浜国道のような、通行ボリュームも多ければ周辺にオフィスビルも多い大幹線を「自転車ナビライン」で済ませるのは、過渡期としてはアリでしょうし無いより有ったほうがよいのですが、それで終わりにされるのはちょっと勘弁……と思う次第です。

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