いつか行きたい!妄想サイクリング(4)瀬戸内→日本海へ本州横断!河川争奪もローカル線も見る!

いつか行ってみたいと思うサイクリングコースに思いを馳せてストリートビューを眺めるという企画、第4弾は欲張って3つのテーマを設定してみました。

テーマその1。本州を横断したい。

テーマその2。ローカル線の沿線サイクリングや輪行をしたい。

テーマその3。河川争奪の土地を見たい。

河川争奪とは、比較的近いところに2つの川があって、侵食力の強い片方の川が、どんどん上流方向に侵食し、しまいには別の川にまで到達、しかも到達された川の上流を奪ってしまう——というものです。なぜこんなものに興味を抱いているのか、自分でもよくわからないのですが……。

情報源: 河川争奪 – Wikipedia

当初は3つのテーマを別個に考えていました。しかし、Googleでいろいろ検索してみたり、地図を眺めているうちに偶然、3つを併せ持つ土地を見つけたのです。

広島県内を走る、JR西日本のローカル線・JR芸備線(げいびせん)。途中の向原という駅のあたりが、谷と谷をブリッヂするような地形になっていることに気づきました。調べてみると、太田川水系の支流が、江の川水系の支流の上流を奪ったことで、取り残されるようなカタチになった、元の川沿いの低地のようです。

あれ?太田川って広島の市街地に注ぐ川ですよね。一方の江の川って、日本海に注ぐ川ですよ?

そう、この向原駅の近くに、瀬戸内海側と日本海側の分水界があるのでした。

情報源: 泣き分かれの分水界(なきわかれのぶんすいかい)

ということは、この分水界を経由すれば、大きな峠を越えることなく、本州横断が可能というわけです。

地図を見ると、芸備線は三次へと向かっています。そして三次からは、江の川沿いに、日本有数の閑散ローカル線で数年以内の廃止も取り沙汰されているJR三江線(さんこうせん)が通っています。いちばん本数が少ない区間で、1日3本!

というわけで、3つのテーマをすべて満たしてくれそうです。しかし、いざストリートビューで眺めてみると、いろいろ難易度が高そうに思えてきました……。

まずはルートラボでざっくりとひいたコース図から。広島側からスタート。

旧広島空港のあたりから天満側沿いに北上して、広島駅に向かいます。そして広島駅から芸備線で輪行。

芸備線に30分ちょっと揺られ、狩留家駅で降りて、そこから自転車で三次を目指します。三次で一泊すると想定。

翌朝、三次駅から三江線で香淀駅まで輪行。香淀から江の川および三江線沿いに走って、河口の江津(ごうつ)を目指します。

では、要所をストリートビューで。

旧広島飛行場の、広島へリポート付近。

見えるのはもちろん、瀬戸内海です。

原爆ドームです。

繁華街を抜けて、広島駅へ。

ここから芸備線で輪行です。

狩留家駅。駅舎は画像の奥に見えます。ここから三次まで自走です。

向原駅の近く。ぱっと見は平らな土地ですが、このあたりが、瀬戸内海側と日本海側の分水界だそうです!

そして三次で一泊し、翌朝は三江線の列車で輪行すると想定。ちなみに三次から出ている三江線の列車は、1日5本です。

香淀駅。もちろん無人です。ここから自走スタート。

国道375号を走れば、すぐに江の川の雄大な流れに出会うことができます。

しかし、国道を外れると状況が一変。道狭い、クルマいない。

116段の階段の上にある、宇都井駅。どうしてこうなった!

ふたたび川沿い&線路沿いの細い道へ。すばらしい景色ですが、このあたりでパンクやメカトラには遭いたくないです。

作りも名前もシンプルな「竹駅」。

そんな風景の中を進むと、やがて日本海側の街、江津へ。

国道9号の橋から見る、江の川河口と日本海です。

というわけで、2日で160kmで、大きな峠もない(ルートマップ高低図の大きな盛り上がりは、トンネル部分)コースですが、江の川沿い、三江線沿いで国道から外れると道路状況はかなり厳しく、カラダや自転車にトラブルが起きると大変そうです。しかし、いつかチャレンジしてみたいと思っています。

情報源: 三江線トレイン&サイクリング | 島根県

情報源: ぶらり三江線WEB: トップページ

(Gen SUGAI)