ここが謎だよ道交法&道路構造!? 歩車分離の交差点に自転車横断帯があったら……

自転車横断帯というものがあります。まさに自転車が道路を横断するときに通る場所ですが、これがなかなかやっかいなのは、みなさんご存知の通り。

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こういうのです。

上記写真には自転車がチラッと写っていますが、これは2段階右折するにあたり、交差点の形状や周囲の交通状況等々をかんがみて、歩道上で降りて待機してから、押し歩いてor自転車横断帯によって横断することを選択したサイクリストのみなさん……というわけです。

さて、本題はそれとは少し別のところにあります。

歩車分離の交差点において、横断歩道横に自転車横断帯が設けられている例が「あるところにはある」のです。

例えば、国道317号の今治市役所付近。

この交差点、歩車分離方式が採用されています。そして自転車横断帯が見えますね。さらに、付近の歩道は自転車通行可で、ペイントにより普通自転車の通行部分が視覚化されています。

この状況で、自転車に乗って地図の左上から右下、つまり北東から南西へと国道317号を直進するケースを考えてみましょう。

自転車通行可の歩道ですが、例えば「しまなみ海道」をスポーツサイクルで旅するサイクリストがこのあたりを通る場合、おそらく車道を選択することが多いのではないでしょうか。また、ハンドル幅が60cmを超えたMTB等は普通自転車ではありませんから、やはり車道を通行することになります。

さて、問題の交差点です。

歩車分離なのです。車道の信号が青のとき、横断歩道の「自転車歩行者専用」信号は赤なのです。

自転車は、自転車横断帯で横断しなくてはなりません。

道路交通法には次にように書かれています。

(自転車の横断の方法)
第六十三条の六  自転車は、道路を横断しようとするときは、自転車横断帯がある場所の付近においては、その自転車横断帯によつて道路を横断しなければならない。

(交差点における自転車の通行方法)
第六十三条の七  自転車は、前条に規定するもののほか、交差点を通行しようとする場合において、当該交差点又はその付近に自転車横断帯があるときは、第十七条第四項、第三十四条第一項及び第三項並びに第三十五条の二の規定にかかわらず、当該自転車横断帯を進行しなければならない。

道路交通法

「普通自転車」とは書かれていないのもポイント。

ともかく、車道の信号は青、自転車歩行者専用信号は赤

この状況において、車道を通行してきた自転車は、いったん横断歩道上で待機して、「自転車歩行者専用」信号が青になるまで待たないと、信号無視……ということになりませんか!?

次に、逆のケースを考えてみましょう。車道の信号は赤、自転車歩行者専用信号は青だったら、どうでしょう。

道路交通法施行令第二条によれば、信号機が赤色の灯火の際には、

車両等は、停止位置を越えて進行してはならないこと。

そして備考欄には、

この表において「停止位置」とは、次に掲げる位置(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前)をいう。

……とあります。赤信号のとき、道路に停止線が描いてあれば、その停止線を越えて進行してはならないということになります。

道路交通法施行令

そうなんです。このケース、自転車に乗車したままでは車道から歩道に上がることは、許されないんです。だって、停止線を越えちゃいけないんだもの(停止線の手前で、縁石と植え込みをジャンプするなら話は別ですが)。

車道上で赤信号に従って停止線の手前で停止し、青になったら1m進んで歩道に上がり、その時点では自転車歩行者専用信号は赤なわけだから、自転車横断帯の手前で停止し、自転車歩行者専用信号が青になったら自転車横断帯を横断する……か。

それとも、車道上でいったん自転車から降りて、押し歩いて歩道に上がる……か(所要時間が短いのはこちらですね)。

もちろん、この交差点に常時警察官が立って取り締まっているわけではありませんが、赤信号のときに停止位置を越える行為は明確な「信号無視」であり、そして信号無視は「自転車の危険行為 14項目」の筆頭です。

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これ、どうしろというのでしょう。

道路交通法も道路や交通関連の法律もデタラメなのは今にはじまったことではありませんが、もはや「自転車が通るところは歩道か車道か」などという話をしている場合ではなくて、自転車には自転車の通行環境と、それに応じた交通整理の方法が必要(それがもとは歩道であった場所か車道であった場所かはどうでもよい)なんだと、この交差点を見て筆者は感じました。

(Gen SUGAI)