ローカルで自転車ガイドツアーを催行するときの資格とかについて考えてみた


最近なんとなく、自分の住むエリア近辺で自転車ガイドツアーができたら面白いのではないかと考えています。個人的な話になってしまいますが、筆者にとっての「地元」を少し広くとらえると、横浜・川崎の内陸、町田、多摩、相模原といったあたり。この土地で、ポタリングをツアーとしてできないか……というわけです。

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例えば、鶴見川の流域に住んでいる人を対象に、川沿いに上流まで行ったり。

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逆に河口まで行ってみたりとか。

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もしくは境川沿いに下って片瀬海岸から夕陽と富士山を眺めて、

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そして輪行で帰るとか。

そんなサイクリングツアーをサービスとして提供できたら面白いかも……と考えたのがきっかけです。

でも、もし参加者から参加費をいただいてこういったことをやるとなると、自転車とカラダひとつ、あとは告知のWebサイトがあれば……なんて簡単な話ではないことはわかります。自転車についてのスキル、しかも参加者を安全にガイドできるスキルが必要ですし、持っていないといけない資格もありそうです。そういったもの書き出してみたいと思います。

・JCA指導者制度

サイクリング協会が用意している、指導者制度。サイクリング・リーダー、サイクリングインストラクター、サイクリングディレクター 2級、サイクリングディレクター 1級というものがあります。例えばいちばん初歩の「サイクリング・リーダー」でも、持っていれば一定の目安にはなるかもしれません。

JCAは、正しいサイクリング&楽しいサイクリングをひろく知ってもらうため、サイクリングの指導者の養成のために、各指導者クラスに応じて日本サイクリング協会又は都道府県サイクリング協会において養成講習会、検定、検定講習会を行っています。

引用元: Japan Cycling Association.

自分で走るだけではなく、他の人を安全に連れて行き、楽しんでもらうスキルを身につけるのは、結構大変なように思います。

・普通救命講習

万が一に備えて救命救急の講習は受けておかないといけないでしょう。代表的なものは、消防が実施しているもの。最低でも「普通救命講習」は必要かと思われます。段階を経て「上級救命講習」を受けるのが理想でしょう。

東京消防庁<安心・安全><救急アドバイス><救命講習のご案内>.

・メカニックスキル

自転車のトラブルに対して「自己責任」というスタンスを取るにしても、参加者の自転車に起きたトラブルに対してある程度は対処するスキルが必要でしょう。また、ガイド役自身の自転車にトラブルが起きたときに(よほど重大なトラブルはともかく)「直せません、これ以上催行できません」ではお話にならないです。ただし「自転車技士」や「自転車安全整備士」の資格は、実務経験がないと受験できません。

VIA自転車技士.

公益財団法人 日本交通管理技術協会.

・旅行業の登録は必要?

自転車ガイドツアーを実施する上で、旅行業の登録は必要でしょうか。つまり、国内旅行業務取扱管理者の常駐は必要でしょうか。また、ガイドとして参加者とともにサイクリングをするには、旅程管理主任者資格(いわゆるツアコン)が必要でしょうか。

これについてはまず、旅行業とは何かを確認したほうが良さそうです。

旅行業とは何か、旅行業法で明確に定義されています。定義とは何かと言うと、例えば旅行会社を作ろうとしたらこの定義に則ったものを作ることになるのはもちろんのこと、本人が旅行業を営んでいる自覚がなくてもこの定義に当てはまってしまえば法的に「旅行業者」ということになってしまうものです。

引用元: 1-2 旅行業の定義 | 旅行業法 | Travel-Supervisor.net.

いろいろ読んでみると、旅行業務とは「輸送」と「宿泊」の手配を報酬を得て行うことだとわかりました。集合場所からサイクリングのスタートに適した場所まで「貸切バス」を「手配」して参加者を「輸送」する場合は、旅行業務になります。また、日帰りではなく「宿泊」を伴い、自分で経営する宿泊施設以外のところに「宿泊手配」をすれば、それも旅行業です。逆に、これらをしなければ旅行業にならないわけですね。

いわゆる「自家用」の送迎も、やや切り分けがあいまいな気もしますが旅行業には当てはまらない(旅客輸送にも当てはまらず“自家用”の範疇になる)ので、例えばサポートカーを出して走行不能になった人を回収するくらいまでは、できそうです。

添乗行為が発生しないのですから、旅程管理主任者資格も必要ないと言えます。

・もし外国語を話す参加者がいたら?

鶴見川の上流を見たいと思う外国人観光客はいないと思いますが、「リバーサイドをサイクリングしてフジヤマのサンセットを見に行く」となれば、もしかしたら外国人観光客が参加することもあるかもしれません。外国語でサイクリングのガイドをする場合、必要な資格はあるでしょうか。

思いつくのは通訳案内士です。

通訳案内士の仕事、なるには、給料、資格 | 職業情報サイトCareer Garden.

アクティビティのお供をするだけなら通訳案内士の資格や通訳案内業としての登録は無くても大丈夫そうです。しかし、サイクリングをしながら景色を楽しむ上で眺望について説明するとか、目的地で観光するとなれば当然、通訳案内士・通訳案内業と関わってきます。小規模のサイクリングガイド場合、どの言語をカバーするかといったことも考えると、自身で通訳案内士の資格を取るよりも必要に応じて通訳案内士と組んだ方が早そうですね。

有名観光地でサイクリングツアーを行っている事業者は、サイクリングより観光に重きを置いているので、通訳案内士を取っているようです(採用条件に入っていたりします)。また、スポーツツーリズムの広がりにともなって、スポーツのインストラクターが通訳案内士を取得するケースも増えているようです。もちろん、旅行会社が通訳案内士を手配するケースもあります。

うーん、通訳案内関係は面倒そうです。ローカルでやるなら当初は「Japanese Only」でしょうか。それこそ、江ノ島・鎌倉まで足を伸ばさないない限りは観光地もありませんし。

・そもそもひとりでできるか

ガイド役1人でカバーできる人数は、どれくらいでしょう? 4人超えると結構大変なように思います。サポート体制なんかも考えると、1人でやる業務ではなさそうです。

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というわけでアテもなくいろいろ考えてみましたが、「サイクリングガイドって、簡単にできそうに見えて結構大変!」という印象です。そういう意味では、風呂敷を広げずに、まずはこの記事のタイトルにある「ローカル」に注力するのが現実的なのでしょう。

(Gen SUGAI)