プロショップに聞く「GIANT ESCAPE R3の○と×」

091010_000

スポーツバイクの入門車種として大人気の、GIANT ESCAPE R3。実際に街で見かける機会はとても多いのですが、この自転車の何が良いのでしょう。プロショップの店長に、「GIANT ESCAPE R3の○と×」について聞いてみました。伺ったのは、東京都町田市のショップ「たかだフレンド」の高田店長。もちろん、実際にGIANT ESCAPE R3を何台も販売してきています。

高田さんによると、もともと人気のあったESCAPE R3ですが、ここ最近になってさらに勢いが出ているそう。「ESCAPE R3は、たかだフレンドとしてはクロスバイクの中で今いちばん売れている車種ですね。とくに人気が出たのは、2008年以降じゃないでしょうか」と言います。

ESCAPE R3を買うのは、どういった人たちなのでしょう。

「はじめてスポーツバイクを買うという人が多いですね。ロードバイクまでは行かないけど、軽く走れるスポーツバイクが欲しいという人。しかも、他の車種と比較検討するのではなく、指名買いでこられるお客さんがほとんど。ネットで調べたときに必ず名前が挙がるし、評判も良いからですかね。ショップとしてもESCAPE R3は、コレをオススメしておけば間違いは無いという感じはします。」

では実際に、ESCAPE R3の○なところと×なところについて、高田さんの率直な評価を聞いてみましょう。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

■ESCAPE R3の○なところ

<フレーム>
「フレームを見るとダウンチューブのデザインにオリジナリティがあったり、シートステイにつぶし加工がしてあったりと、個性があって意外と凝った作りになっているところ。価格のわりに作りはきれいです。」

091010_001

<リジッドフォーク>
「以前はクロスバイクというとフロントサス付きが当たり前でしたけど、これはリジッド。今スポーツバイクを始める人の頭の中には、意識としてロードバイクがあって、クロスバイクにもロードに近いものが求められていると思います。そういう意味ではESCAPE R3はちょうど良いんじゃないでしょうか。」

<タイヤ幅>
「700×28Cのタイヤは、太くもなく細すぎるわけでもなく、舗装路を走るのにちょうど良い。これくらいが、初めてスポーツバイクに乗る人が受け入れられる(細さの)限界かもしれませんね。」

<ベル>
「ブレーキレバーと一体型のベル。これは良いアイディアだなと思いました。」

091010_002

<カラーリング>
「単色ではなくグラデーションになっていて(ブルートーン、ブラックトーン等)、凝ってますよね。ちなみにダーク系の色のほうが売れます。」

<価格>
「あとはやっぱり価格(税込52,500円)でしょうね。この作りとクオリティでこの価格っていうのは、ちょっと他社は太刀打ちできないんじゃないですか?」

■ESCAPE R3の×なところ

<シートサス>
「シートサスは無くてもいいかな。これがあるせいで、あまりサドルを下げることができないので(体格によっては)注意が必要です。」

091010_003

<ホイール>
「標準で付いてくる完組ホイールは精度が低い上に、なぜかスポークのテンションが高すぎる状態で出荷されています。このままの状態だとスポークが早く疲労して飛びやすい。ふつう、納車整備のときにはスポークのテンションを均一に高める作業をするのですが、ESCAPE R3のホイールの場合は、逆に高すぎるテンションを緩める作業をしています。」

091010_004

※2014年モデル現在、ホイールのスポークパターンは一般的なものに変更されています

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

このように高田さんに○と×を挙げてもらったのですが、「とくに目立って悪いところが無い」のもESCAPE R3の特徴だそうです。実際、ショップの人に話を聞くと、自転車によっては「ここが組みにくい、調整しにくい」とか「ここが壊れやすい」といったことがあるのですが、ESCAPE R3に関していえばそれがない。とはいえ最後に挙ったホイールは肝で、ここでショップの「腕」や「かけるべき手間をかける/かけない」の差が出ます。したがって、クチコミを調べるなどして信頼できそうなショップで購入することをオススメします(まぁどの自転車に関してもそうですけど)。

ところで、ESCAPE R3が売れる状況、まだ続きそうでしょうか。ライバルとなる車種はありますか?

「まだまだ続くでしょう。スペシャライズド・シラスが値下げしたと言っても70,000円(税込)だし、キャノンデールのQuick 4もとても良いですが、やはりESCAPE R3とは価格差があります。まだまだESCAPE R3が売れ続けるんじゃないでしょうか。」

強引にまとめると、まず「クロスバイクを欲しがる人の中に“ロード志向”がある」という状況があって、そこにESCAPE R3という「意外と凝った作りで見栄えが良く、クオリティも十分、なのに安価」な自転車がぴったりハマッているといったところでしょうか。また、「ESCAPE R3」というキーワードで検索すれば、ユーザーのブログや掲示板の情報、ショップのブログなどいくらでも情報が出てきますし、基本的には好意的に受け入れられいることがわかります。その蓄積で「ESCAPE R3買っときゃ間違いない」的な状況となっているのかもしれませんね。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
取材協力:たかだフレンド
http://takada-friend.com/
東京都町田市原町田1ー13ー1
町田ハイツ壱番館1階
TEL042ー729ー4005(FAX兼用)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

関連記事: CyclingEX: GIANT2010年モデル、トリガーシフト採用のESCAPE R3.1登場.

関連記事: クロスバイクカタログ by CyclingEX: GIANT ESCAPE R3(2010).

リンク: Giant Bicycle.

須貝 弦

1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。印刷製版会社営業アシスタント、DTP雑誌編集者、コールセンター勤務等を経て、フリーランスのライター&編集者へ。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業内Webサイト、企業ブログ、メールマガジン等の制作にも携わる。2009年より、自転車ブログメディア「CyclingEX」を運営。須貝 弦(Gen SUGAI)のGoogle+はこちらです

You May Also Like