Parisian bike lane

Parisian bike lane by Payton Chung, on Flickr

2013年最初の通常記事は「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」を少しずつ読む」シリーズ。第4回目となる今回は、昨年に引き続き、本論の「I.自転車通行空間の計画>2.各作成手順における技術検討項目及びコミュニケーション・合意形成項目>2.3 整備形態の選定」と「2.4 個別路線の詳細な構造等の検討」のところです。

安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン

前回(こちら)では、自転車道/自転車専用通行帯/車道混在——という3つの整備形態について確認しました。

さてガイドライン本論では、これから新規に道路を造る場合は、選定(予測に基づいて整備方法を決めることになるでしょう)した方法で整備すれば良いが、では既存道路についてはどうするのか?ということが書かれています。


既設道路では、道路空間の再配分や道路拡幅の可能性を検討し、選定した整備形態の整備が可能か検討するものとする。

再配分とはどういうことかというと、

体的には、車道、中央帯、路肩、停車帯、歩道、路側帯、植樹帯等の幅員構成を見直すものとし、車道、歩道等の見直しを行う幅員については、道路構造令で規定する最小幅員を考慮して検討するものとする。

と、説明しています。

再配分の例として、こんな囲みが掲載されています。

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また、道路空間の再配分、拡張等が難しい場合の当面の整備形態としては「車道混在」を検討しましょう、としています。

車道混在とは、つまり自転車は車道の左側を走るように徹底しよう!という、とてもベーシックな方法です。そして徹底するためには、わかりやすいピクトグラムや路肩のカラー化等が考えられています。

「それすらも整備が難しい!」という場合は、代替路を検討し、その代替路へ自転車を誘導しよう……ということが示されています。

そして「2.4 個別路線の詳細な構造等の検討」に進みますと、大雑把にいってこんなことが書かれています。


・自転車ネットワークの整備効果を早期に発現させるためには、整備のしやすさだけでなく緊急度に応じて優先順位を付けよう。
・無電柱化やバリアフリー等の他の計画がある場合はちゃんと調整をとろう。
・自転車ネットワークへのわかりやすい案内方法を検討しよう。
・自転車の通行ルール(通行の位 置、方向、方法)をピクトグラム等でわかりやすく視覚化して伝えよう。
・(上記に関連し)法定外のピクトグラム等のデザインは少なくとも同一地域では統一しよう。

どうでしょう、この辺まで読むと、どんな通行空間ができるのか、少しイメージできるようになってきたのではないでしょうか。

(Gen SUGAI)

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