今年も快晴ー『第7回 Mt.富士ヒルクライム』参加レポート

今年で7回目になる大人気のヒルクライムイベント『Mt.富士ヒルクライム』が6月6日に開催されました。第1回目から欠かさず参加している筆者がレポートします。(レポート:田中亮一

7th Mt.Fuji Hill Crimb

この大会はこれまで厳しい雨になったのは一度だけという、梅雨時に開催されるイベントとしてはちょっと珍しい大会なのですが、今年もお約束のように素晴らしい好天に恵まれました。個人的にも自己記録の更新はもちろん、今回こそアンダー75分を達成する意気込みでの出場です。最高のコンディションの中、5,000人を超えるサイクリストと共に五合目のゴールを目指しました。

大会の概要やコースプロフィールについては公式サイトや参加者のブログ等で情報を得られると思いますので、この記事では主に去年からの変更点についてご紹介しましょう。

まずはエントリー方法が変わりました。参加希望者が多い大会という事もあり、去年から抽選制に変更されたのですが、今年は何故か先着制に戻ってしまいました。参加する事を決定済みの者としてはこれは好都合。受け付け開始時にネットにアクセスできれば、ほぼ確実にエントリーする事ができます。

去年はファンライドの定期購読者特典で難なく参加資格を得る事ができた筆者ですが、そんな訳で今年も無事エントリーする事ができました。これで7年連続出場が確定です。

2つめの変更はアスリートクラスのコース。これまで北麓公園だったスタート地点がスバルライン入り口付近に移され、距離が4km程増えたようです。長距離登坂を楽しみたい方はアスリートクラスを選ぶのも悪くないかもしれませんね。

3つめは実際に走ってみて分かった事ですが、去年まで設置されていた5km毎の中間計測ポイントがなくなっていました。サイクルコンピュータの普及により不要と判断されたのでしょうか。これについては事前通知はなかった気がするので、それを目安に走るつもりだった選手はちょっと戸惑ったかもしれません。また、コース上のコーンが大幅に少なくなってましたね。このコーンは役に立たないばかりか落車の原因にもなる危険なものだったので、良い判断だと思います。

4つめは下山パトロール隊の設置です。出場者の中から希望者を募るというもので、エントリーの際にその旨を申し出るという方式でした。筆者も興味本位で希望してみたところ、70人のパトロール隊に選ばれました。選考基準は公表されていませんが、おそらく大会への参加回数や年齢等を加味したものと想像します。

この下山パトロール隊は今回が初めての試みという事もあり、効果が認められるようになるには回を重ねていく必要があるのかなという印象を受けました。自分は比較的早い時間帯の下山グループに帯同しトラブルもなかったのですが、ヒルクライムに不慣れな選手が集まる遅い下山グループの方にこそ手厚いサポートが必要な気がします。

とはいえゴール地点で長時間待つのも厳しいものがあります。今回は天気が良かったのでそれ程問題ありませんでしたが、凍えるような気温だったりすると一刻も早く下山したいでしょうし。スタッフにはWAVE-ONEのオリジナルサイクルベストが支給されますが、基本的にはボランティア精神がないと勤まらないだろうなと思いました。むしろ支給品を豪華にするよりもリテラシーの高いサイクリストを募る方が、より良い結果が得られるのではないでしょうか。

さて、7年目の自分の走りの方ですが、残念ながらの惨敗でした。去年より3分近く遅い78分29秒というタイムです。あと一歩だったシルバーランクから大きく遠ざかってしまいました。

いつものように、去年の記録をGarmin Edge705に仕込んでVirtual Partnerと競争したのですが、何故かどうしてもついて行けません。頑張ってようやく差を広げられない速度を保つものの、どうしても差を詰める事ができない。その結果、序盤で10m程度だったビハインドが中盤では100mを越え、終盤の平坦区間では1,000mもの大差になっていました。こうなってくるとさすがに心が折れますね。諦めちゃダメだと自分に言い聞かせながらもどんどん集中力が失われていきます。

弱かった原因は色々と考えられるのですが、登坂練習を意識して減らした事が大きかったのでしょう。平坦で同じ強度で走れば登坂練習は要らないのでは?と考えてのトライアルだったのですが、見事に失敗したようです。やはりちゃんと登らないとダメですね。

と、加齢による体力減退はとりあえず考えない事にしておきます。そして来年の目標が失われずに済んだ、とあくまでも前向きに。次回のリベンジを誓いつつレポートを終えたいと思います。

田中亮一


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