ビギナーにおすすめ!クロスバイク選びで失敗したくないなら「フルシマノ」でいこう【2017年モデル版】

初めてのスポーツ自転車として人気なのが、スポーツ性能と街中での使い勝手を融合した「クロスバイク」。しかし、ひとくちにクロスバイクといっても実にたくさんの種類があり、どれを選べば良いのかわからなくなってしまいます。定番とされるクロスバイクが世の中にはいくつかありますが、クロスバイクを選ぶ際の基準として今回CyclingEXがおすすめするのが「フルシマノ」です。

フルシマノとは、変速機やブレーキといった主要なパーツ(コンポーネント)が、日本のメーカーで世界最大手の自転車部品メーカーである「シマノ」の製品で統一されているということ。釣り具でもおなじみの会社ですね。

情報源: シマノ 自転車部門 ホーム

そんな「フルシマノ」のクロスバイクとして、BRIDGESTONE CYLVA F24(ブリヂストン・シルヴァ F24)、LOUIS GARNEAU TIREUR(ルイガノ・ティラール)、RITEWAY SHEPHERD CITY(ライトウェイ・シェファードシティ)という3台をピックアップし、フルシマノのポテンシャルを確認しつつ、3台のキャラクターの違いについてもチェックしてみました。

この企画をお手伝いいただいたのが、自転車業界の人材育成を行なっているドゥロワーの代表・山路篤さん。MTBチームの監督も務め、さらには最近自らのショップ「ドゥロワー ザ バイクストア」もオープンさせた山路さんが、自らの豊富な経験をもとに3台をチェックします。

フルシマノのメリットとは

今回は、クロスバイクを選ぶ際の基準のひつとして「フルシマノ」という点に着目しているわけですが、山路さんの考えるフルシマノのメリットとはなんでしょうか。

「5万円台のクロスバイクに使われているような他社のコンポーネントやパーツが、ダメだというわけではありません。パーツ単体で見れば、シマノより優れているものもあります。しかし、1台の自転車に搭載したときの総合的な信頼性や使い心地という面では、シマノを上回るメーカーはありません。その総合力は、乗ってみれば確実に体感できます」

今回は、フルシマノを謳うクロスバイクの代表格として3モデルを取り寄せましたので、筆者と山路さんとで実際に各部をチェックし、試乗してみることにしました。まずは各車の紹介からどうぞ。

各車紹介(1)BRIDGESTONE CYLVA F24

ブリヂストンサイクルの中でもカジュアルな位置付けの「GREENLABEL(グリーンレーベル)」という製品群ブランド。その中にフィットネスライドと普段使いを意識した「CYLVA(シルヴァ)」という製品ブランドがあり、ベーシックな24段変速のクロスバイクが「F24」。センタースタンドやライトが標準装備、純正オプションも充実し、さらには3年間盗難補償まで付いているのは、ブリヂストンならではといったところ。

価格:52,800円(税別)
フレーム:アルミ
フォーク:スチール
メインコンポーネント:シマノ・アルタス
変速段数:3×8
前ギア:48/38/28T
後ろギア:11〜32T(8S)
タイヤ:700×32C
メーカーサイト

関連記事: BRDIGESTONE GREENLABELに2017年モデルが登場 – BRI-CHAN

各車紹介(2)LOUIS GARNEAU TIREUR

フィットネスライドを多くの人に楽しんでもらうために、軽量な6061アルミフレームにシマノのコンポーネント、そして同じくシマノのロードバイク用ホイール「WH-R501」を採用し、走りの良さ、使いやすさ、そしてルックスの良さを追求。今回取り上げた3台の中では、もっとも細いタイヤを装着しています。

(今回装着しているペダルは実際の製品とは異なります)

価格:58,000円(税別)
フレーム:6061アルミ
フォーク:ハイテンスチール
メインコンポーネント:シマノ・アルタス
変速段数:3×8
前ギア:48/38/28T
後ろギア:12〜32T(8S)
タイヤ:700×28C
メーカーサイト

各車紹介(3)RITEWAY SHEPHERD CITY

日本人が日本人のために設計・開発するブランド「RITEWAY(ライトウェイ)」のクロスバイク。日常の使い勝手を重視したクロスバイクと受け取られがちですが、軽量な6016アルミフレームを採用し、高いスポーツ性能も秘めています。14種類と豊富なカラーラインナップも特徴です。

価格:53,000円(税別)
フレーム:6061アルミ
フォーク:スチール
メインコンポーネント:シマノ・ターニー
変速段数:3×8
前ギア:48/38/28T
後ろギア:12〜32T(8S)
タイヤ:700×32C
メーカーサイト

関連記事: RITEWAY 2017年モデル:日本人が日本人のために開発したクロスバイク「SHEPHERD CITY」 – CyclingEX

乗ってみてどうだった?先に総評!

3台のクロスバイクを、筆者と山路さんとで取っ替え引っ替え試乗してみました。舞台は神奈川県・大和市内の一般道で、距離はそれほどありませんが、住宅街の細い道からアップダウンのある道、自転車専用通行帯があってそこそこのスピードが出せる道など、さまざまなシチュエーションを走行しました。

では山路さん、今回比較した3台はいかがでしたでしょうか。5万〜6万円クラスの、フルシマノを謳うクロスバイクを集めてみたわけですが。

「今回比較した3台のクロスバイクに搭載されているのは、シマノのアルタスやターニーといった安価なコンポーネントですが、変速もブレーキもシマノで統一されていることによって、初めてクロスバイクを買った人が気持ちよく操作して、サイクリングを楽しむことができるでしょう。そういう意味では、3台とも大差なく、どれを買っても失敗はないでしょう」

なるほど。しかし、実際に乗ってみると各車とも予想していた以上に違っていたとも言えると思うんです。その点、山路さんはどう感じましたか? 1台ずつ振り返ってみましょうか。

華はないが総合力が高いCYLVA F24

「安定感が飛び抜けているのはCYLVA F24でしたね。最初に乗ってみたときは、クロモリフレームだっけ?と思うような重厚感と安心感がありました。ブリヂストンのブランドイメージもあるのかもしれませんが、10年乗れそうな雰囲気のあるフレームです。そして、タイヤがいい」

どこかのOEMであることは間違いないですが、ブリヂストンのロゴが入ったオリジナルタイヤ。このクラスの価格帯としては、しっとりとしたフィーリングで、上質な感じがしますよね。

「今回の3台の中では、グリップ力はいちばん優れていると思います。ビギナーが安心して乗ることができるでしょう。もう1点注目したいのが、ブレーキレバー。このCYLVA F24だけ、3フィンガーと言って、指が3本かかるタイプなんです。他の2台は、2フィンガーでした。ビギナーが安心して使えるように考慮して、3フィンガーのレバーにしてあるのだと思います。細かいところまで行き届いていると言えます」

センタースタンドが標準だったり、LEDライトも(あまり明るくはないが)標準装備されています。また、フェンダーやキャリア、バスケットなどが純正オプションとして用意されているところも、実用性を重視したい人にとっては、良いですよね。

ただ、CYLVA F24って、ルックスをはじめとして、どうにもこうにも垢抜けないというか……。

「面白みはないですよね。でも、初めてのスポーツ自転車として乗るのであれば鉄板の1台ですよ。見た目は地味だけど、結婚するならこの人……みたいな」

ヘッドライトやセンタースタンドが標準装備されていて、3年間盗難補償も付いているし、確かに堅実な選択ではありますね。

シャープなイメージだけど扱いやすいLOUIS GARNEAU TIREUR

続いて、ルイガノのティラール。一目見てルイガノとわかるルックスは良いですね。このクラスの自転車に、分かりやすいおしゃれな雰囲気って、大事だと思うんです。

「ルイガノのイメージが気に入ったなら迷わず買って間違いないですね、ティラールは。フレームは他の2台同様にアルミですが、大口径の肉うすパイプを使っていて、しっかりとしていながらスポーティーでもある。サドルも肉厚は確保してありますが少々硬めで、スポーツ走行に向いたセッティングという感じ。走りを楽しみたい若い人には向いているんじゃないでしょうか」

タイヤは今回の3台の中ではもっとも細い、700×28C。そしてホイールもシマノのロードバイク用である「WH-R501」を採用するなど、スポーツ性能を重視していることが見受けられますね。ただ、他社の700×28Cタイヤを装着したクロスバイクと比べると、安定感があるように感じました。

「標準装備されているKENDAのタイヤによるところが大きいかもしれませんね。シャープな印象でありながらも、総じて使いやすさは配慮されていると思いますよ。乗り心地も悪くないです」

アルミフレームに700×28Cタイヤの組み合わせで、軽快な走りを狙ったクロスバイクっていくつかあると思うのですが、中にはちょっとシャープすぎるものもあります。でもティラールはシャキッと走る一方で、程よいソフト感もありますね。例えば路面の段差で手に感じるショックなどは、想像していたより優しいものでした。

「その辺りがやはり、ルイガノの上手いところです。ルイガノらしいルックスやロードバイクのホイールを採用したスペックは特徴的ですが、それ以外に際立ったところというか、尖ったところはなく、むしろバランス感覚を重視しているように思います。スポーティなイメージと走りを実現しながら、かつ使いやく、ソツなくまとめているのは、さすがルイガノですね」

想像以上にスポーティなRITEWAY SHEPHERD CITY

最後にシェファード シティです。実際に試してみるまでは今回の3台の中でいちばんモッサリしているんじゃないかと思っていたのですが……。

「アクティブに自転車を楽しみたい人にはぴったりな1台でしたね。今回の3台の中ではもっともハンドリングはクイックに感じました」

本当に、走りの軽さが印象的でした。

「街中をキビキビと走り回るのにぴったりだし、長距離もこなせる万能型のクロスバイクですね。思っていた以上に走りの性能が重視されていて、パーツのアッセンブルも安価なりに良くまとまっています。細かいことですが、シェファード シティのスポンジグリップは握り心地が良くて高評価です」

できればグローブを付けて乗って欲しいけど、このスポンジグリップは素手でチョイ乗りしたときなんかのフィーリングが良い感じですね。あと、サドルの座り心地も良好でした。

「そして最大の魅力は、足回りの軽さです。700×32Cながらも転がり抵抗の軽さを感じました。ハブまでシマノ製であることが良い影響を与えています。タイヤのグリップ力という面ではCYLVA F24のタイヤのほうが優れていますが、走りの軽さならシェファード シティのほうが上です」

逆に、路面に張り付いてグリップしていく感じはCYLVA F24のタイヤのほうが上回っていますね。シェファード シティのタイヤはKENDA製で、太さは違うもののルイガノ・ティラールと似た印象。ほどよく軽く、ほどよく安定という。

「シェファード シティの走りは、すでにスポーツ自転車を知っている人にも受け入れられるんじゃないですかね」

今回のフルシマノ・トリオの中では最もグレードが低いターニーを使っているのですが、それでもフルシマノの良さを感じさせるのはさすが。セカンドバイクにもぴったりですね。高いロードバイクで買い物とか行きたくないですし。

最後にもう一度まとめ

最後に改めてまとめておきたいのですが、シマノのコンポーネントは廉価グレードでもやはりシマノというか、良くできているんですよね。

「やはり、総合力では抜きん出ていますね。使っていて不安に感じるところがありませんし、ショップとしても安心してお客さまにオススメすることができます」

自転車のフレームの良さや、走りの良さを邪魔しないところが良いですね。走りはいいけどシフターが使いづらいとか、ブレーキのフィーリングがぐにゃっとしているとか、そういうところがフルシマノのクロスバイクにはありません。

「そういうことです。誰でも気持ちよく、安心して使うことができる。だからこそ“フルシマノ”というのは一つの価値基準、判断基準になると思います。少なくとも今回試乗した3台に関していえば、どれを買っても間違いないですし、フルシマノの良さを体感できます」

クロスバイクを購入するとき、欲しいと思ったすべてに試乗できれば良いのですが、なかなかそうもいかないのが現実です。しかし、今回紹介したようなフルシマノを謳うクロスバイクであれば、少なくとも使い心地の良さに関しては約束されていると思って良いでしょう。

記事協力:drawer / drawer THE BIKE STORE

関連記事: [2016-2017年版]タイプ別おすすめクロスバイクはコレ! 注目モデル18台 – CyclingEX

関連タグ: 2017年版初心者におすすめのクロスバイク – CyclingEX

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(Gen SUGAI)



須貝 弦

1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。印刷製版会社営業アシスタント、DTP雑誌編集者、コールセンター勤務等を経て、フリーランスのライター&編集者へ。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業内Webサイト、企業ブログ、メールマガジン等の制作にも携わる。2009年より、自転車ブログメディア「CyclingEX」を運営。須貝 弦(Gen SUGAI)のGoogle+はこちらです

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