警視庁は自転車用ヘルメットの導入を断念か!?……で考える、ポリスバイクの装備

先月のニュースですが、以前、自転車でパトロールする警察官に対してヘルメットを試験導入していた警視庁が、ヘルメットを事実上断念し、今度は衝撃吸収素材入りの制帽をテストすることになったそうです。

自転車事故から警察官の身を守るため、警視庁は四月から二カ月間、衝撃吸収材を使った新型制帽を試験導入する。試行結果を踏まえ、冬服を着用する十二月から本格導入したい考えだ。

都内では自転車事故が多発傾向にあり、警視庁は「警察官が安全対策に乗り出すことで都民にもヘルメットの着用などを呼び掛けたい」としている。

引用元: 東京新聞:自転車事故から警官守れ 警視庁が新型制帽を試験導入 :社会(TOKYO Web).

ヘルメットの着用を呼びかけるなら、ヘルメットを着用すれば良いと思うのですが、ヘルメットには現場から反発もあったようです。

警視庁は二〇一二年八月、万世橋署で自転車でパトロールする警察官が試験的にヘルメットを着用した。だが「緊急出動時に、制帽からヘルメットに付け替えねばならず、業務に支障がある」などの声が上がり、制帽を改良することにした。

引用元: 東京新聞:自転車事故から警官守れ 警視庁が新型制帽を試験導入 :社会(TOKYO Web).

まぁ、これについては、わからないでもありません。というのは、いくらヘルメットが安全上優れているとは言っても、パトロールの警官が常時ヘルメット着用で活動するわけにもいかないでしょう。もしヘルメットを導入するのであれば、サッとかぶることができて、出動先でもサッと収納できる必要がありますが、先の試験導入ではそこまでのソリューションは、無いようでした。

関連記事:警視庁が自転車でパトロールする警察官のヘルメット着用をテスト

一部の警察署ではクロスバイクの試験導入や、先導業務でのスポーツサイクルの活用なども行われていますが、常時活動することを前提にした取り組みではないように思われます。たとえば埼玉県警の「ハイパー・サイクル・ポリス」などは、写真で見る限り、背中にバッグを背負わされています。それも、どうかと思うのです。

スポーツタイプの自転車で警察官が街中をパトロールする「ハイパー・サイクル・ポリス」(H・C・P)の試験運用が7月12日、埼玉県警で始まった。マウンテンバイクに近い形状の「クロスバイク」に乗って日常的にパトロールする試みは全国初という。まずは10台を試用し、来年度には100台程度を配備したい考えだ。

引用元: 埼玉県警が全国で初めてクロスバイクを採用 機動力アップ – cyclist.

例えばアメリカのトレックやキャノンデールには、ポリス仕様の自転車がラインナップされていますが、これを機会に、日本でも、自転車本体はもちろん、ヘルメット等の周辺装備まで含めて、日常のパトロール業務を念頭においた「ポリスバイク」のあり方を考えてみても良いのではないでしょうか。

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Police – Trek Bicycle.

まぁ、なんだかんだでまずは自転車本体から考えるわけですが、ちょっと太めのタイヤが履けるクロスバイクが、現実的な選択肢でしょう。

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交番に配備されることを考えると、ワンサイズで済まさなくてはいけません。幅広い身長に対応できるように、スタッガードにするのもアリです。

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以前にもちょっと書いたことがあるのですが、警察がわざわざ軽快車ではない自転車を導入するとなれば、そこには走破性の高さが期待されるかもしれません。その点では街乗りMTBも選択肢です。大地震が発生して路面がガタガタになった、洪水で街中に土砂が……といった「そうそう無いけど、でも起こりうる」シチューエションにもばっちり対応します。

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そして、ヘルメット。

自転車もクルマの仲間だ、安全のためにヘルメットをかぶろう!というのなら、やはり警察自らヘルメットを導入してほしいものです。

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制帽とヘルメットを付け替えるのが面倒だ? そういうときのために、服制規定で略帽(活動帽)の着用が認められているのではないでしょうか。

警視庁警察官服制規定(PDF)

もちろん、衝撃吸収素材の入った制帽も導入すれば良いと思います。1秒でも早く出動したいときは、制帽で(あごひもを使用して)自転車で飛び出せば良いでしょう。でも、ふだんのパトロールで自転車に乗るときは、略帽を着用し、略帽の上からヘルメットをかぶれば良いのではないでしょうか。服制規定にも反さないはずです。

ただ、問題はむしろ出動先。ヘルメットを取りたい場面もあるはずです。ヘルメットを収納できるように、そしてその他の装備品も必要に応じて収納できるように、今よりも大きな(かといって大きすぎない)リアボックスは必須かと思われます。

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ということは、当然リアキャリアは必要ですね。

また、ある程度の大きさのリアボックスを取り付けるとなると、自転車本体をまたぎやすいスタッガードにするメリットも出てきます。

……とまぁ、ちまちま考えてみたわけですが、実際に警察官の意見も聞きながら、ポリスバイクのコンセプトモデルを作ってみたら、面白いのではないでしょうか。

(Gen SUGAI)






BikeConscious

須貝 弦

1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。印刷製版会社営業アシスタント、DTP雑誌編集者、コールセンター勤務等を経て、フリーランスのライター&編集者へ。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業内Webサイト、企業ブログ、メールマガジン等の制作にも携わる。2009年より、自転車ブログメディア「CyclingEX」を運営。須貝 弦(Gen SUGAI)のGoogle+はこちらです