初期のジュニアスポーツ車「ブリヂストン ヤングウェイ」とコミューターへのヒント

2012年の4月、ブリヂストンサイクルがバイクフォーラム青山において『「親子ジテンシャ」 スペシャル展示』という展示キャンペーンを行ったのですが、そのときのプレスリリースに添えられていたのが、1971年の「ヤングウェイ」。

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ブリヂストンサイクルショールーム バイクフォーラム青山 「親子ジテンシャ」 スペシャル展示 開催 |ブリヂストンサイクル株式会社のプレスリリース.

そう、後にデコトラのように進化していく「ジュニアスポーツ車」のうち、初期の1台です。

トップチューブ上には、カチカチっと動く例のシフターが鎮座しています。ヘッドライトは豪華に2灯です。しかし、改めてこうやって画像を見ると、基本的には「ダイヤモンド型フレームのまっとうな自転車」のカタチをしていることがわかります。

下の画像は、「ヤングウェイ」シリーズの別モデルです。

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角型ライトがおごられていたり、なんかちょっと派手になっている感じはありますが、キャリア、泥よけ装備、そして手前に大きく引かれたアップハンドルなどを見ると、今の時代でもコミューターとして通用するように思います。

(ただ、丸石や宮田や日米富士などと比べると、ブリヂストンサイクルが手がけた初期のジュニアスポーツ車は、ちょっと大人しいのかな?という気はします)

シルエット自体は、現代の「マークローザ」や、

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「クエロ」と変わりありません。

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(上記画像のクエロはオプション装着状態)

もっと言えばイギリスの「ロードスター型」からずっと引き継いでいるのでしょうが、ダイヤモンド型フレームがいかに完成された、普遍的なデザインであるかがわかります。

また、個人的にはプロムナードバーに交換してキャリアや泥よけを取り付けたGIANTのESCAPE R2に乗っているので、アップハンドルであまりゴテゴテしすぎていないジュニアスポーツ車には、とても親近感を覚えました。

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初期のジュニアスポーツ車には、現代の、そしてちょっと未来のコミューターバイクを作る上でのヒントがあるような気がします。「未来のヒントは過去にある」って、よく言いますし。

キーワードは「奇をてらわないフレームデザイン」、「充実の実用装備」、そこに「遊び心のある最新ギミック」をちょっと乗せて……といったところでしょうか。今の時代の自転車をベースに、ちょっと何か作ってみたくなりました。

<本稿の執筆にあたりブリヂストンサイクルのご協力をいただきました>

(Gen SUGAI)






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