国土交通省が「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」を発表

国土交通省が「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」を発表しました。


「安全で快適な自転車利用環境の創出に向けた検討委員会」の提言等を踏まえ、作成されたものです。(関連記事


報道発表資料:「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」について – 国土交通省

本日、安全で快適な自転車利用環境創出ガイドラインを作成し、道路管理者等に周知
しておりますので、お知らせします。
 なお、本ガイドラインは、本年4月5日、「安全で快適な自転車利用環境の創出に向けた
検討委員会」からの提言を受け、警察庁と連携し、国土技術政策総合研究所の調査・研
究の成果等も踏まえ、作成したものです。


本件について案内を下さった、 特定非営利活動法人自転車活用推進研究会の小林成基氏は、メールの中で次のように書かれています。



『2012/11/29(木)14:00、ガイドラインが公表になりました。4月の提言から一歩も後退、妥協された箇所はありません。既に計画済み、予算執行途上の整備、将来とも自転車ネットワーク路線としないことが確定している道路(そんなものが自動車専用、あるいは歩行者専用道路以外に存在するはずがないし、そんなところに自転車空間は計画されないはずだが)については過渡期のどさくさで、歩道上のいわゆる自歩道が造られてしまう懸念はありますが、少なくともこのガイドラインに沿って整備すればほとんどが自転車レーンとなります。』


問題は、このガイドラインがどのように活かされていくのか、です。これについても小林氏は書かれています。



『現在、道路法改正にともない、地方道に関する道路構造令の条例化が進んでいます。各議会に自転車利用空間についての規程を盛り込むことと、その際にこのガイドラインを活用する旨を条例に盛り込むよう要請してください。それぞれの自治体、議会、議員事務所にはこうした市民の意見を聞く窓口があり、メールなどを送ることができるようになっています。道路政策や自転車を含む交通政策についての施策に関するパブリックコメントを求めている地域も少なくありませんので、ネット検索してみて、見つけたらご意見をお願いします。その際、可能な限り匿名は避けてください。主張の信頼性が損なわれます。』


例えば、東京都は「東京都自転車走行空間整備推進計画」を策定しました。


関連記事:東京都が「東京都自転車走行空間整備推進計画」を策定


東京都の計画はこちらから原文を読むことができます。


「東京都自転車走行空間整備推進計画」を策定|東京都

東京都は、『2020年の東京』計画に位置付けた自転車走行空間を整備するため、整備の基本的な考え方や優先整備区間などを取りまとめた「東京都自転車走行空間整備推進計画」を策定しましたので、お知らせします。

時間のある方、読み比べてみてください。国交省のガイドラインと東京都の計画の整合性は、どうでしょう。


もちろん地域の実情は整備計画に反映されるべきですが、まずは国としてどうするのかという大前提があって、そこからのカスタマイズということになるのではないでしょうか。


(Gen SUGAI)









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