ショップ店員から見たGARMIN EDGE 500の「ここがイイ!」

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速度などを表示して自転車の楽しみを広げてくれる「メーター」。スポーツサイクルに乗る多くの人が、ハンドルにメーターを装着しているはずだ。そして最近、単に「メーター」という枠にとどまらない製品に対する関心も高まっている。そのひとつ「GPS」を搭載した製品だ。


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(今回お話を伺ったARTSPORTSサイクル 朝倉誠さん)



自転車で使えるGPSの代表格と言えば、やはり「GARMIN」(ガーミン)だろう。以前から同社のアウトドア用モデルを自転車で使用しているユーザーは見受けられたが、近年はガーミン自身が「サイクル用」と銘打った製品をリリース。そして、プロツアーチームのスポンサーとなったことで知名度も飛躍的に高まった。



今回は、そんなガーミン製品の中から自転車用で、GPSロガー、高度、ケイデンス、スピード、心拍計の機能を持つ「EDGE 500」(エッジ500)をピックアップ。実際に愛用しているショップスタッフに登場願い、製品の魅力について話してもらった。


GPSって単純に楽しい!



今回お話を伺ったのは、東京・御徒町に今月8日リニューアルオープンするARTSPORTS ANNEX内「ARTSPORTSサイクル」(旧ODBOX ANNEX サイクルフロア、10月7日まで休業)のスタッフとして働く朝倉誠さん。彼自身、EDGE 500や同705を愛用しているのだが、EDGE 500の魅力について、次のように語る。



「サイクルコンピューターのように見える(そしてそのように分類されることもある)EDGE 500ですが、サイクルコンピューターの範疇に入れてしまうのはもったいないほどの機能を持っています。」と朝倉さん。中でもいちばん魅力を感じるのは、やはりGPSの部分だと言う。



EDGE 500のGPSは「ナビ」ではなく、走った軌跡を記録する「ロガー」だが、朝倉さんは「GPSで走っているところが記録されるというのが単純に楽しいんですよね(笑)。自転車に乗り続けることで、自分が走った記録が位置情報として積み重なっていくことは、単に(オドメーターの)距離を数字で見せられるよりも、ずっと楽しい。」と話す。



EDGE 500で記録されたGPSのログは、書き出して他のサービス等(例:Google Earth)で活用することができるので、アイディア次第でさらに楽しみを広げることができるだろう。


ボタンやメニューが使いやすいEDGE 500



次に朝倉さんが挙げたのが「使いやすさ」だ。



「ガーミンの製品は、機能が多いので最初にマニュアルを一読する必要はあるけれど、使いはじめたらメニュー等がわかりやすくて、とても使いやすいと思います。まず本体のボタンが使いやすいし、日本版として販売されているものは、ちゃんとした日本語のメニューが用意されているのがメリットですね。また、画面表示を自分が見やすいようにカスタマイズできるのも、EDGE 500の良いところだと思います。」



日本版として正規に販売されているEDGE 500は、日本の代理店によってメニューがちゃんとローカライズされている。そのローカライズによって、海外で新製品が発売されてから日本国内に投入されるまでタイムラグや、価格差などが生じてしまうのは事実だが、それでも「日本語で使える」という安心感は大きい。また、EDGE 500の液晶画面はモノクロではあるものの、いわゆる電卓や時計のように決まりきった画面ではなく、ユーザーがレイアウトをカスタマイズできるのも特徴だ。


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(EDGE 500の画面サンプル “いいよねっと” Webサイトより)



「ユーザーがついつい触りたくなるような使いやすさがあるんです」と、朝倉さん。EDGE 500はたくさんの機能があり、心拍計としても使えるし、PC用のソフトウェアでトレーニングメニューを作ることもできれば、パワーメーターといっしょの使うこともできるのだが、朝倉さんは、GPSとメニューの使いやすさだけでも「十分に楽しい」と話す。


さまざまな可能性を持ったツール



朝倉さんは「もちろん、心拍計の選択肢があまり多くないところにEDGE 500(やEDGE 705)が出て来たことは大きかったと思います」とも話す。また、EDGE 500に付属する「トレーニングセンター」というPC用ソフトでは、トレーニングのデータを管理・解析することに加え、トレーニングメニューを作成して、走行時にEDGE 500で表示させることが可能。「コーチがトレーニングメニューを作って渡すといった使い方も可能なので、実際にテストはしています。ただ、EDGE 500をトレーニングの道具として見たとき、その機能や得られたデータをどのように活用するのか、そのノウハウをどうやって得るのかといった課題はあります」と言う。(EDGE 500に限ったことではないが)「高機能で発展性があるが故の悩み」といったところだろうか。


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(トレーニングセンターの画面)



さらに朝倉さんは「PC用のトレーニングセンターよりも、“GARMIN Connect”(ガーミンコネクト)のほうが面白い」と言う。



ガーミンコネクトとはガーミンのWebサービスで、ログのアップロードや管理・解析、地図上でのルートの再生、データの共有などが可能な、ガーミン製品ユーザーのためのWebサービスで、ちゃんと日本語にも対応している。多方面から使いやすさ、楽しさを追求しているガーミンならではのサービスと言えるだろう。


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(ガーミンコネクトの画面)



最後に朝倉さんは「EDGE 500は、ロードバイクでのトレーニングだけでなく、ツーリング、MTBライド、ブルベなど、幅広いシチュエーションで“自転車に乗る楽しみ”を広げてくれるものだと思います。ユーザーの関心は、これからも高まっていくのではないでしょうか」と話してくれた。



GPSのログを活用するもよし、心拍計+メーターとして使うもよし、そしてANT+Sportという無線通信規格に対応していることを活かしパワーメーターとともに使うもよし。EDGE 500は、そんなさまざまな可能性を持っているわけだ。



【コネタ1】EDGE 500は位置情報をもとにして自動でラップを記録することが可能。周回を重ねるたびにボタンを押す必要がないので、数え漏れの心配は不要だ。



【コネタ2】GPSで高度・勾配も取得可能。気圧センサーも内蔵しているので高度データの精度は高い。



【コネタ3】位置情報とスピードなどのトレーニング情報を一体に扱えるのがEDGEのメリット。ヒルクライムのコースで過去の自分のデータと競うことも可能だ。


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GARMIN EDGE 500
希望小売価格:48,300円(税込)
添付ソフトウェアはWindows用
URL:http://www.iiyo.net/products/edge500/index.htm


(須貝弦)


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